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なるべく平静を装ってスタジオを横切った。
真ん中より少し後ろに場所を決め、辺りを見回す。
あまり知った顔はいない。
鏡越しにアイツの姿を見ながら、これ以上近付けないもどかしさに唇を噛んだ。
スタジオが人で埋まってきた。
その中に、こちらに向かって手を振る久美ちゃんの姿を見つけて、少しホッとした。
そろそろレッスンが始まる。
インストラクターは、かなり露出の多いウエアで目のやり場に困ってしまう。
彼女の姿に、
スタジオ内が微かに騒つく。
「レッスンはじめまーす」
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