少女は、まるで。

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もうドアを開けるしかない。 * ドアを開けると、やはり少女が倒れていた。 「おい、しっかりしろ!」 少女は、息をしていない。 脈に手を当てるが、動いていなかった。 「そんな…どうして…」 少女と出会ってから、15分たつかたたないか程度の時間で、死ぬなんてありえるのだろうか。 でも、確実に死んでいる。 少女の横顔を見ていると、まるでルナが死んでしまったような錯覚におちいる。 ヤバい。 また泣きそうだ。 「ルナ…死ぬな…」 ルナではないとわかっているのに、そう感じてしまう。 そのとき。 ドアが開く音がした。 「ルル、大丈夫か!?」 そこにいたのは、驚いた表情で立っている、男だった。
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