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『いっそ死んでしまえたら、楽なのに』
毎日のようにそう思っていた。
なのにそれができなかったのは、心に迷いがあったから。
さぁ、もう逃げ場はない。
後悔なんて、何ひとつないだろ?
それなのに、生きていたいと思うなんて
おかしいじゃないか。
「ル…ナ……」
俺の口からでたのは、1人の少女の名前。
独りぼっちだった少女の名前。
馬鹿だなぁ。
もう会えるはずなんてないのに。
後悔なんてない?
ウソだ。
本当はずっと、会いたかったくせに。
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