第九章 千客万来

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部屋の天井、見慣れた白が薄く開けた視界に入る。 もう一度目を閉じようとしたら温かい腕が抱きしめてきて、視線を移す。 「起きた…?少し疲れが溜まってるみたいだな?」 戻って窓際の床に崩れるように横たわっている俺を見つけ、ゆっくり肩を貸すようにして寝室に運んだらしい。 腕を回し、鳴を抱きしめ返す。 胸がキュッとして、痛いくらい鼓動が速くなる。 「なに、甘えてるんだ?ふふ…。」 「いいだろう?鳴は俺のものなんだから。」 抱きしめる腕が更に強くなる。
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