第一章 独占欲

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俺は説明を終えると、ちぃを伴ってベランダへ出る。 何処からか秋の虫の声がする。 なんでかな。 このままでいいのにな。 宮に祝福してもらった。 相談役のねーさんにも、よかったと安心してもらった。 十分じゃないか? なにより俺自身、今までの中で一番満ち足りている。 これ以上、何も望まない。 バチが当たるってもんだ。 険悪ムードのはずなのに、頬の辺りが緩む。 幸せなんだよ、なんで解らないかなー。
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