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――近隣のみなさま! 地震の予報が出ています
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早急に避難して下さい
避難場所は 東通村体育館です
「あ、小学校じゃないみたいだ」
画面には近隣の住人の掲示板が表示されている。近くにある体育館が避難場所として表示されていた。
「ママ、避難場所は体育館だって、真夏と一緒に避難するから、ママも早く来るんだよ」
「はーい。後でね」
呑気な母の返事を聞きながら、避難袋を持ち上げる。思ったよりも重たかったが、僕でも何とか持てそうだった。
「パパに連絡しといた」
靴を履き終えた真夏が不安な顔でこちらを見上げていた。妹は母と違って気転が利く。
「パパは何て?」
「仕事だから無理だって」
「これだから大人は……」
僕はため息をつきながら靴を履いた。もう一度キッチンにいる母に声をかける
「ママ、たぶん一時間以内に地震が来るから、早く来てよ!」
「はーい。いってらっしゃい! 気をつけてね」
「ママは来ないの?」
真夏が悲しそうにキッチンを見ていた。
「後から来るだろう」
掲示板は次々と更新されていく。
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