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母に助言を乞われても、父は黙って私の顔を見つめるだけ。
そんな冷静沈着な態度に苛立ちを覚えるのは、私が母と同じく口数の多い特性を持っているからなのだろう。
思わず、言ってはいけないはずの一言が口から零れ落ちる。
「なによ・・・、今更。
今までずっと、大して私を構おうとしなかったくせに。
美智にはウザいくらい干渉すのに・・・さ。」
両親は妹の美智に対しては煩い程過干渉だった。
現在札幌の専門学校に通う美智。
高校生の頃から東京の服飾専門学校に行きたいと言っていた私の妹は、両親に説得され上京する事を諦めたのだ。
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