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双眸に宿るのは強烈で冷やかな意志の光。
その瞳が、前に進めと俺を駆り立てる。
視線を移せば、両角鬼が構えた剣の角度を変え、向かって来いよと俺を急き立てる。
前門の虎・後門の狼というやつだ。
(ちくしょう……)
今は手にした薙刀の柄の確かな感触だけが心強く、俺は己を奮い立たせる。
ただし、拠り所とした唯一の武器も俺の味方ではない。
俺の足下にパクリと口を開け、贄が沈むのを今か今かと待っているのだ。
(どいつもこいつも……俺に消えろってか?)
俺は渇いた口内をグルリと舌で舐め、攻撃に備えて重心を移動させた。
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