23人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
「ユウはん、それはほんまでっか」
一晩中、成美の切ない声が続いた翌日の昼下がり。
ウトウトしかけた師匠は、ユウの言葉に驚き眠くも吹っ飛んだ。
「ああ、腐魔女達と交戦中に見た覚えがある」
「それは確かに、黄色いひよこやな?」
「ハッキリとは見ていない。その時、私はハイヒいや、腐魔女と戦っていたからな」
プリンス琥太郎にピノたんずが襲い掛かった時に、ユウはカガミネコのハイヒールを舐めていたのだが、それを師匠に話すと何を言われるか分からない。
ユウは、その時のことを聞かれないように続けて話した。
「確かだ。使い魔の主の姿は見えなかったがな。まだ若い女性だと思う」
「ピノ!そう言うたんやな?ひなたはんや。ひなたはんに違いない」
師匠は、興奮してぴょんぴょんと飛び跳ねる。
最初のコメントを投稿しよう!