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手紙の束を、戻してユウは杯に酒を注ぐ。 今まで成実の育った環境など気にしたことが無かった。 「みなみはんも、ひなたはんも目の前で両親を狩られたんや。母親は連れ去られ父親は…」 師匠が最後まで話さなくても、ユウには分かっていた。 女は連れ去り、邪魔をする男は始末する。 それが魔族の狩りだ。 ユウも、何人もの人間を始末してきた。 そして、女も陵辱して言うことを聞かせた。 ユウは師匠の話を聞き、胸の奥に何か思うことがあったが、それを酒で洗い流すかのように酒を飲んだ。
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