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第1幕 目覚め
2015年 7月1日 14時00分
『痛っ!』
激しい頭痛の中、僕、神谷未来は目覚ました。
『痛っ!ここは・・・?』
何故か頭がズキズキと痛む。痛む頭で周囲を見回す。
周りには豪華な装飾が施された家具やソファが綺麗に置かれている、まるで映画のセットのようだ。
何故、僕はこんな所に居るのだろうか?混乱する頭で記憶を振り返ってみる。
そして、時間が経つにつれて少しづつ思い出してきた。そう、確か学校の帰りだ。夜、帰りが遅くなった僕は家まで走って帰っていた。そして、帰りの途中誰かに頭を殴られたんだった。身につけている制服を見ても間違いなさそうだ。
『・・・』
もしかして僕は誘拐でもされたのだろうか?悪い予感が頭の中を駆け巡った。しかし、僕は貧乏だ。誘拐される理由がない。
・・・とにかく冷静になろう。
『・・・よし』
頭を落ち着かせ、冷静に周囲を見回してみた。
部屋の内装はやたら豪華でまるで別世界に来たようだ。それ以外に変わった様子はない。
変わった所といえば、部屋の内装に似つかわしくない魔女のような格好をした老婆のような絵が飾られている位だ。
正面を見ると、金の装飾で施されたドアがある。外に出られるかもしれない、僕は外に出ようとドアに手をかけて部屋の外に出た。
『凄い・・・』
僕は思わずそう言った。
部屋の外は、大きなホールだった。ちょっとしたスポーツが出来そうな程の広さ。
西洋風のホール、中央には二階に上がる為の階段があり、天井には見たことのないような大きなシャンデリアが飾られている。まるで、外国に来たような気分にもなる。
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