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『確か、科学者の牛島圭吾よね?不可能の言葉は無いと言われる程の天才で様々な研究を成功に導いた神。ダ・ヴィンチの再来とも呼ばれている。噂ではヤバい代物を作って、科学者の称号を剥奪された元科学者と聞いたけど?』
『君の事もよく知っているよ、水野理子君。元天才アスリートだろう?マラソンに水泳、球技、全てのスポーツを極め、それだけに留まらず全ての格闘技も極めたアスリート界の神。しかし、とある事故のせいで障害が体に残り、スポーツが出来なくなったアスリート界の元神様だったかな?』
そういえばニュースで報道されていたのを見たことがある。車との接触事故で一切のスポーツが出来なくなったとか。
相手の運転手はまだ捕まってないらしい・・・。
『そうそう。君の事も知っているよ数学者の神、神谷未来君。君の噂は科学者である私の耳にも届いているよ。確か、ある出任せで数学者の称号を・・・』
牛島の言葉で走馬灯のように昔の事が駆け巡る。
僕は少し苛立った。
『お互いの自己紹介はそれくらいにしないか?今はそんなこと関係無いだろ』
『・・・』
『ここには何も無いようね。さっさと出ない?』
水野はそう言って部屋を出て行ってしまった。どうやらこれ以上探しても無駄らしい、仕方なく僕も外に出ようとしたその時だった。
『・・・誰!?』
突然、水野の声が上がった。同時に僕は部屋の外に飛び出した。
『・・・!』
ホールに出ると、水野以外にも二人の人間が立ち尽くしていた。
一人は茶髪の黒スーツを着た男、もう一人は全身黒ずくめの服を着た女がそこにいた。その二人は僕達を物珍しそうに見つめていた。
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