永遠の翼２

プロローグ

翼
『戦局が悪い昭和19年に、一番最初の特攻隊が結成された、その隊の名前は敷島隊…そして、その指揮を取っていたのは特攻隊員の中でも有名な関大尉だ、彼は優秀な飛行機乗りで……』

この日の歴史授業は、話が長くなるからと予想されていたからか、約二時間の授業だった。

確かに、俺の話は二時間にも及んだ。

俺は、母さんから聞いた話をみんなに話した。

勿論、母さんが昔、裏サイトにアクセスして過去に行った事は明かさずに。

言える訳がない…言っても信じないだろうし。

それに、あの話は俺達家族にだけ明かした話だ。

父さんと母さんが、体験した事だから。

母さんの話では、曾お祖父ちゃんは過去に行っていた母さんの正体を知っていた。

だけど、曾お祖父ちゃんは何も言わなかった。

つまり、歴史を変えない為に黙っていたのだろうと、母さんは言っていた。

曾お祖父ちゃん…俺は、歴史を変えてでも、あなたに会いたいと思ったよ。