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混-マジル-
だからだろう、この頃から年の割りに冷め過ぎだとか、何を考えているのか解らないから怖いとよく言われるようになった。
まぁ当然といえば当然だ、性別も年齢も性格も違う2人が混在しているのだから。
アタシ自身でさえ驚くことがしばしばある。
例えば、アタシは他人が苦手だ。
だから極力関わりを持たないよう周りを見ないようにしているし、自身目立たないようにもしている。
でもJはそうじゃない。
「あっち見てみ…アイツ、オマエのことよく見てんだよな…気があんじゃね?」
「気のせいだよ…ていうか、面倒だからあまり見ないでよ」
ナンパとか勧誘とか声をかけられた際は大抵Jが対応してくれるのだが、相手があまりにもシツコい場合はあからさま苛立ちを見せたりするからハラハラもんだ。
「…うぜぇ」
「うん、どうすんの?あまり無茶しないでよ?イメージ通りには動けないんだから」
あと、誰だってそうだろうが好きなモノにはテンションが上がる。
でもアタシ自身はあまり感情の起伏が無い方だから、Jの好みで上がるテンションを抑えるのは大変だ。
「あーこれイイ、こうゆうの好き、欲しい」
「うん、ステキ…でもゴメン、買うお金ないんだよね」
「すっげぇタイプ…声かけたい」
「いや、ムリムリムリ絶対ムリ」
ちなみに、俗っぽい言い方をするならJはタチ専のパンセクシャルで、基準はイマイチ不明だが可愛いのがタイプだ。
だから好みのタイプが違うアタシの色恋沙汰には興味ないらしく、(これは後にその時になって判った事だが)SEXの際は、気分が最悪だと一時いなくなる。
それにアタシの感情が酷く荒れる(落ちる)時は、動悸が激しくなるからかJも息苦しさを感じるらしい。
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