第6章

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私は桂兄の隣に座り、握りしめていた拳の上に自分の手をのせた。 「………」 無言のままで桂兄に寄り添うと、しばらくして桂兄の手が私を包んだ。 「ありがとう…。ごめんね、葉月ちゃん。俺のせいで…」 桂兄が苦しそうな顔で言う。 「違う!!桂さんのせいじゃないですよ!」 桂兄の手をギュッと握る。 「私が…私が握手会に行ったから…」 『そして…桂兄を好きになったから…。』
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