ハルノハナ

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隣の家の小手鞠が、風でユラユラ揺れているのを眺めていた。 ただ、ぼぉっと。 ガラスを隔てて揺れるソレは、ネコにフリフリした猫じゃらしみたいな動きをしてた。 小手鞠はどんなにおいがしたっけな。 春先はいつも鼻づまりで、特徴のある沈丁花位しかこの鼻は感じられない。 淋しいもんだ。
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