まだ

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しかし 家が広過ぎて迷子になりそうなので、諦めた。 ソファーに座っているうちに、うとうとしそうになりながら 美奈代は思った。 『同じ年なのに、何なんだこの差は』 契約書を見て、金城優子は美奈代と同じ年とわかった。 小学6年の男の子が一人いる。 都内の大学までエスカレーター式の超有名私立に、幼稚園から通っているようだ。 主人の金城辰男は50才で、婿養子だ。 優子の父親から受け継いだ大手不動産会社の社長だ。 都内にある土地を代々受け継いでいるらしい。 『生まれた時から 既に 決まっているのかぁ? なら やる気も失せるわよ』 「ハァ」 とため息をついた時 優子がリビングに入って来た。
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