一人目

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「ほお、そうか。 良かったじゃないか、小泉くん。 気ごころが知れた 仲ってやつなんだろう?」 まったく知れてない。 などと反論するほど 私は子どもじゃない。 反論できるなら したいところだけれど。 私は笑顔を保ちながらも 奥歯にギリリと力をこめた。 「志藤くんは ベルのチーフだし 色々教えてもらいなさい」 「……ですから、私は」 フロント配属のはずなんだと 何度言ったら 理解してくれるのか。
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