一人目

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戻ってくるべきでは なかったか。 いまさらそんなことを 言っても遅い。 再会してしまったのは 仕方のないことだ。 自分では どうしようもなかった。 とにかく私は どんな状況になったとしても 焦らずいられるよう いつでもここを 離れられる 準備をしておこう。 そう考えて 笑いたくなった。 私は結局 逃げるような生き方しか できないのか、と。 情けない。 けれど そうしなければ 私はまともに生きられなかった。
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