一人目

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だとしたら、 辞めるべきか。 幸い貯金はあるし 他のホテルに 自分を売り込んだ方が……。 気が沈むと同時に 迷いがどんどん 大きくなっていく。 鬱々とした気分で ミーティングルームに 入ろうとした時、 後ろから声がかかった。 「おはようございます、加茂川さん。 そちら、 もしかして例の新人さんですか」 若い男の声だった。 例のって何だ、 例のって。
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