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内臓の膨張は誇張された妄想
突然にそれは襲いかかる
回避しようとしてできるものではない
防ぎきれないし
予測もできない
激しく僕を揺り動かすそれは
決して払えない粘り気を持っていて
腹の下辺りに停滞して時々もぞもぞと動く
僕をむず痒くするそれは
ある種の快感を孕んでいる
握り潰してしまいたいようで実は握り締めている
邪魔なものだ
マラソンのコースにハードルが置かれるように
使わなくなったピアノがずっと部屋の一角を占めているように
無駄なものだ
しかし絶対に避けられないものだ
僕はできるだけ未然に防ごうとするが
それは確実にそこに存在するもので
その事実は変えられない
さらに言えば
それがなければあるいは
僕はもっと悪いことになるだろう
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