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小川がしまった、みないな気まずい顔をしたので私は手に力を込めた。
小川は逃げられない事を悟って話し始めた。
「木崎さんて、大人の女性って感じで前から同期の間では話題になる人だったんです。
俺が良く話してたからもあるんですけど。
で、あの勉強会後の飲み会の時に『木崎さんて、告白されたらどんな対応するんだろう』ってなって、話す機会もないから皆俺が俺がって手をあげたんです。
で、その時に
『相手にされないよ、お前らじゃ』
って、羽山が言って。
まぁ、事実そうなんですけどね。
男から見ても羽山は格好良いし、女の人だったら羽山に告られた方が嬉しいだろうなってのは理解出来るし。
『じゃあ、相手にされて来いよ』
って、盛り上がっちゃって」
「それで、羽山は私に?」
「そうですね」
「……」
そうか……納得。
「あの羽山に告られて『あ、そう』 で片付けた木崎さんまじ最高です」
「どんなにイケメンでも世の中思い通りにならないって事」
……この人達は羽山に恨みでもあるんだろうか?
まぁ、私にこういう態度を取る理由は分かった。
「飲みましょう、木崎さん」
そう言って、誰だか分からない人に肩を組まれた。
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