第1章

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契約書 木崎知和(以下これを甲とする)は 羽山理央(以下これを乙とする)と 2人の時、一度は我儘を言う。 甲は私的時乙を名前で呼ぶこととする。 期間は本日より甲に想い人が出来るまで、又は乙より申し出があった時に終了となる。 「こんな感じでどうでしょうか」 「……ほんと、綺麗な字書くよね」 内容の事には触れないで違う所に着目する。 それが先輩らしいけれど。 「この私的時(プライベート)の名前は、私だけのルール?」 用紙から視線を上げてこちらを見た。 「……呼んだ方がいいですか?」 「私だけだとバランス悪くない?」 「じゃあ、合わせます」 「…………」 先輩はつまんだ契約書をペラペラと揺らしながら「ふーん」と、呟いた。 こんな事始めから止めておけば良かったんだ。 いずれ後悔する事を 予想していながら それでも 止める事なんて 出来なかったんだと思う。 ささめごと5END
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