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「先輩、髪結んで行くの?」
「うん、暑いかなと思って」
「首、焼けちゃいますよ?」
「……そっか」
「先輩肌白いから焼けたら痛くなるんじゃないですか?」
「そうだね」
結局髪は何時ものようにおろしていく事にした。
到着したのは11時を少し過ぎた頃。
羽山は直ぐに女子に囲まれて、私も香澄に捕まった。
「ビール日和だねー」
クーラーボックスの中はビールや酎ハイがぎっしりあった。
「知和はビール?」
「ん、ありがとう」
20数名位集まったのだろう。
顔は見覚えあるけど名前までは分からない人が多い。
「香澄、私食べないから焼くのやるね」
「そういうのは後輩に任せようよ。
それにしても羽山くん、私服も良いよねー」
もうビールを一本あけた香澄はにやけた顔をしていた。
「他の男の人褒めてたら旦那さんが可哀想だよ」
「いいの、いいの。
他の人をかっこいいなんて公言出来るのだって結婚してるからだもん」
香澄は首を傾げてにこっと笑った。
昼間から晴れた空の下お酒を飲めるだけでも気分は良い。
「木崎さーん」
酔っ払った小川が駆け寄ってきた。
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