誘引

11/24
前へ
/24ページ
次へ
私の、頭の中に連鎖して蘇る、 絵画の美しい、透明感ある" 裸体 " の残像。 「は、はだか?」 私がテンパったように口走ると、 「顔はどうでもいいから」 と晃大が頬杖ついて微笑む。 「それ、なんか傷付いたかも…」 「俺は、身体が綺麗な女しか描かない」 頬杖ついた、はにかんだ笑顔は 前みたいに歪んでるようには見えない。 「…わたし、キレイなんかじゃないよ」 首を横に振る私。 自分に何一つ自信なんかない。 「美咲、見て」 晃大は、 突然、自分の着ていた服を脱ぎだした。
/24ページ

最初のコメントを投稿しよう!

118人が本棚に入れています
本棚に追加