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「お母さん、晃志は？」
思えば、母に
恋愛や彼の話したことないんだから、
こんなに驚く顔するのも仕方ない……
「お母さんに言ってなかったね、
私、好きな人ができたんだよ。
中村晃志っていうの」
生まれて
初めて
恋をした。
出逢いは
運命的だったかも……
こんなに、
誰かを思ったことなかった。
「一緒にバイクで向かってたんだよ、
晃志 今、どこにいるの？」
お母さんは何も言わないまま
私のおでこをそっと触る。
へんな感触……
包帯が頭にも…
「わたし、怪我してるんですか？」
医師が、笑わないまま 口を開いた。
「病院向かう途中、
キミたちは事故したんだよ」
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