永遠に

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秋のコンクール、 "人" "生きる" そんなテーマをどう表現しようかと、 わたしは撮っていた晃志の写真を見ながら悩んでいた。 「田島さん、いきなりキャンバスに描かなくていいから、スケッチに何枚も描きたいもの描いてみて」 先生から、ド素人みたいな指摘を受け 私は部室をあとにした。 「田島さん」 あ 藤沢さんと下駄箱で会う。 「中村晃志やばいじゃん。」 「え?」 「内定取り消しだってさ、東京の会社、 事件のせいで……」 「………」 大事なことは いつもこの人から聞いてしまう。 「藤沢さんは」 「ん?」 「晃志をどう思ってますか?」 私の直球、 藤沢さんは、ガッツリキャッチ。 「恋のライバルだった」
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