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バイト先に行くと、
オーナーや受付嬢から驚かれた。
「実家帰るんじゃなかった?」
休みなのに、仕事場にしか行けないなんて、恥ずかしい。
「……人手足りてますか?…」
「中村君なら、立ってるだけでもオッケーよ」
俺は、誰かと会話することもなく、場内を黙々と掃除した。
草むしりをしながら、
ボールが次々飛んでいくグリーンを眺める。
ライティングがキラキラした中に
ボールが飛び込み、スゥッと消えていく。
おれは、
あと何年生きられるだろう………
消えていく時は
誰といて
誰が泣いてくれるだろう?
…………____ " 美咲 "
そのときは、
君は、
どうしているだろう?
「中村くん!」
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