圧す者と退く者

5/35
前へ
/35ページ
次へ
己一は変わらず気まずそうにしている。 きっと彼は、私と大智の思いや関係性を全て知っているのだろう。 そしてその思いが恐らく永久に交わる事がないという事も・・・。 「己一は大智と友達だから、彼の思いを相談されていたのかな? ・・・1月に私と大智の間にあった出来事、きっと知ってるんでしょ・・・?」 彼らの関係性を想像し、自分なりに立てた予想を投げ掛けてみる。 しかし彼の返答は予想外で、そんな彼の言葉に私は違和感を覚えた。 「・・・知ってるよ。 だけど・・・、俺と大智は友達って言える程仲がいい訳じゃない・・・。」 「え・・・!?そうなの・・・?」
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

85人が本棚に入れています
本棚に追加