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暗闇の中の森はとても静かで、
空には満月が輝いている。
ふと、木の上に人の気配を感じたユウナは馬を止め、木の上を見上げた。
「奴は!」
ぜクロが言った。
「ふっ、カサブランカのぜクロか。何故こんなところに?」
木の上の男が言った。
その男は黒いローブに身を包み、
竜を象った兜を着けている。
その後ろには2人の人の姿も見える。彼らも獣のような仮面で顔を隠している。
「奴の目を見てはなりません」
ドラメトスがユウナに言った。
ユウナは首をかしげる。
「何故?あやつは何者だ?」
「また、後で説明しますので、ここは奴らを倒してから、先に進みましょう」
ドラメトスは剣を構えた。
「倒す?ドラメトスよ。私に簡単に勝てると思っているのか?」
仮面の男が言う。
「その旗は…ルビーの将旗…ユウナ・レイ・ホウセンカかな!?せっかくの継承式が血の祭りになるとはね」
仮面の男が続けていった。
「くっ、こいつ!」
ユウナは剣を構える。
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