第1章

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「今、誰ならば分かるのかね」 「ルーシーがチーター!」 バカの一つ覚え。我ながらそう思う。 「これは思ったより大変そうだな。ふむ、パターンは分かるか?」 「それはスティーブに教えてもらった!トリとか海洋生物とかでしょ?」 トリ、海洋生物、ネコ科、コンチュウ、大型。正しくは違うけれど、これでいいと教えてもらったのだ。 「左様。ふむ、パターンが分かるのならば、然程難しくあるまい。どれ」 ゴードンは本を机に置いて、立ち上がって私の前に来た。 鉄格子を挟んで見合うのは誰と会う時も一緒だけれど、ゴードンは少し違う。 目の前にいる私を透かして何かを見ている。そんな感覚すらある。 「では問おう。儂のモデルはなんだね」 「えっと…トリ?」 ゴードンは大きく声をあげて笑った。 「トリは区分だ。自分でさっき挙げていただろう?儂はタカだ。ほとんど特徴は無いがな」 「タカ…タカってどんなトリなの?」 私は、モデルの生き物を見たことがない。だから、名前を聞いても正直ピンと来ないのだ。 「そうか…お嬢ちゃんは"動物"を知らないのだな。よし、儂が全モデルの動物について教えてやろう」 「ほんと!?」
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