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狂気の原因を探る為、私は深淵に身を投げた。
闇の中に踏み込んでこそ、闇を知ることが出来る。そう思ったのだ。
結果として、私は闇に飲まれることになる。
闇に抗えるほどの精神を、私は持ち合わせていなかったのだ。
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「あら、ジェシカじゃない。久しぶりね」
部屋の前に現れたのは、先生の養子、ジェシカ。
たまに来て、愚痴をこぼして帰る子。
「エリザベスはカマキリ!」
今日の彼女の一言目。普段は、聞いてエリザベス!が一番多いかしら。
「え、えぇ。見ての通り、私のモデルは蟷螂よ」
私の足は四本。というか、下半身そのものが変化しているんだけどね。本当に、下半身はそのまま蟷螂。
あとは腕。肘の辺りから、硬くて鋭いトゲがギザギザ。指とかはほとんど残ってないの。腕全体が、まるで蟷螂。
「カマキリって強そう!カッコいいよエリザベス!」
「そうかしら…まぁ、ありがと。ところで、何かご用かしら?」
また実験されなかった不満かしら。見たところ、何も変化無いみたいだし。
「今ね、みんなのモデルを覚えてるんだけど、実際に見て覚えた方がいいだろうってゴードンが!」
ゴードン…あぁ、ファーストの鳥系のお爺さんだったかしら。まだご存命なのね。
「なるほどね。それで、私は何かした方が良いのかしら?」
「私といつもみたいにお話してくれるだけでいいよ!」
私は普段、聞いてるだけだけどね。
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