三人の転校生ー雨と、風と、太陽ー

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軍のコンピュータと切り離しはしたが、上書きする場所は何処にするか・・・ いや、しないでいいか。 「破壊するのか?」 「そうする。奴に見つかって悪用されたらどうしようもない」 それで短かな人間が危険に侵されるならば、兵器なんて要らない。 「いいんじゃないの、それでさ」 神も俺の意思に同調しているようだ。 「さて、と。こちらの話もさせてもらおう」 「ああ。モルモットになる準備なら出来てるぜ」 良い気構えだ、と神は言うが、その表情は笑っている。否、嗤っている。 その思考は浅慮であると。 「・・・誰を実験台にする気だ。例えお前が神であろうと、俺の親しい人間を狙うなら許さない」 「おや、今のはわかるのか。説明が少なかったな、実験台はお前だよ。お前だけとは言ってないけど。詳しくは、お前の兄弟だ」 「何?」 俺には妹がいる。この世界のだ。 だが、何故奴は妹と言わずに兄弟としたのか。 「・・・兄さんは、死んだはずだ」 「あの世界では、な」 お前知らないのぷっぷくぷー!とでも言うかの如く口角が釣りあがっている。ムカつく。 「だったら言えよ・・・いや、聞いてないけど」 「そうだよ(便乗)。いや、まぁ、お前に言う暇も無かったしな。で、どう思うよ?」 どう思う、とは。主語って大事だな。皆は会話する時に忘れたりしないか?いや、作者だけか。 「メタいからやめろ。はぁ、まぁ、そうだな。お前を実兄と会わせたいんだけど、どう思う?」 ちゃっかり心を読んで来たが、もう慣れた。浅慮ならば教官に暴露たし、その場で取り繕うものならクラリッサに言及された。 「素直な話、兄さんには会いたい。が、」 過去の妄念妄執はたらればに繋がってしまう。 「ふーん。まぁ、拒否権は無いんだけどね」 やっぱりかこのヤロー。
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