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デュノア社は第三世代機の製造依頼を完遂出来ずに今じゃ仏蘭西の目の上の瘤状態だ。
なまじ第二世代型量産機が売れてしまったが故に仏蘭西は切り捨てることが出来ない。
デュノア社もそれに気付いたのだろうな、こうして他国まで来て何かしようと画策している。
・・・たぶん俺には関係ないだろう。それよりも、別の航空機が気になる。
・・・まぁ、これも俺には関係ない事だろう。
「そろそろ時間か・・・」
缶珈琲を飲み干し、アタッシュケースを持って搭乗口へと急いだ。
俺はここ一ヶ月、常に後ろにあった独特の雰囲気が消失していて、そわそわする。
このIS学園に男一人。その言葉が俺を緊張させている。
「早く帰って来ねえかなぁ・・・」
柄にもなく貧乏ゆすりをしてしまう。
ん?そういえば、貧乏ゆすりってなんで貧乏って付くんだ?
「おい一夏。今日は赤星を見ないが・・・何かあったのか?」
箒が赤星の机を見ている。そういえば箒と十也が話してる所をまだ見たことがないな。
「おはよう箒。十也はドイツからお呼ばれがかかったんだってさ」
今朝言っていた事をそのまま箒に言う。
「・・・そうか」
「十也に練習サボるなって釘を刺されたよ。だから、今日はもっと厳しく頼むぜ、箒」
箒がしっかりしてくれないと、俺も身に力が入らないからな。
「あ、ああ!お前がそう言うなら、仕方ないな!私も腕に寄りをかけよう」
腕に寄りを、って料理に使う言葉じゃなかったっけ?
「ちょっと箒さん!抜け駆けは禁止ですのよ!」
「おはようセシリア。セシリアも練習一緒にしようぜ?鈴も一緒に、さ?」
みんなで仲良く練習すれば、きっと強くなれるはずだし、十也も満足してくれるはずだ。
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