三人の転校生ー雨と、風と、太陽ー

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「ふふふ、まぁいいだろう。マイマスターは焦らしプレイがお好みと見える。ならば待とうではないか」 俗に言う三段笑いをしながら自分の席へと戻って行った彼女の背中を見送る。 本物の痛い人って、こういうのを言うんだろうなぁ・・・と思いつつ、次の授業の準備をした。 宇宙空間でISに乗っていても感覚は変わらないようだ。イカレタ兎の科学力を改めて可笑しいと思った。笑うしかない。 何百年先の科学力を持ってるんだろうな。単純に興味がある。 が、考えるのは後だ。 「よう」 どうしてこいつがここに居るのか。 「十五年ぶりか?新しい人生、楽しんでるかい?」 俺を転生させた自称神が、軍事衛星に座っていた。 「・・・何かあったのか?」 新しい人生のタイムリミット、という奴だろうか。 「違う違う。テスターになってもらおうと思ってね」 宇宙空間でも普通に話している・・・というよりは、こちらの通信機器にアクセスしているのだろうか。 「何の実験台だ?・・・拒否権は無さそうだが、内容くらいは教えてもらってもいいだろう?」 あぁ、と神は一呼吸する。宇宙空間内だと言うのにおかしな話だ。 「と、その前に、お前の役割を終わらせろ」 ・・・そうだった。 俺は鳳翼のコードを繋ぐ場所を探す・・・ハッチがあった。 ハッチを外すと、内部に繋がっているようだった。 「俺も入る。中で話をしよう」 その言葉に頷き、俺たちは中に入る。 神は強引に取り外したはずのハッチを元のように戻し、しかも繋ぎ目を無くした。 「ちょっと空気入れるから」 「は?」 言っている意味がわからない、と思いつつ大気中の成分を調べると、なんと地球上と同じ量の成分が検出された。 自称神を名乗るだけはあって、超常的な男だ。 「そりゃ神だし。ほら、俺も忙しいんだからちゃっちゃとやってくださいよ」 室温を測ると、18℃。本当に科学では証明できない存在のようだ。 そう思いながら内部のコンピュータにアクセスして衛星のデータを消去していく。破壊せずとも良いのだ。しかし、 篠ノ之束に見つかると、厄介だ。
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