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今、私と弟は王様の前にいる。
赤色の玉座に座り、私たちの前でふんぞり返っている初老の男が、この国の王様だ。
王様の話が始まる。
今この国を含めて多くの国の民が魔王に苦しめられている。勇者の力で魔王を倒し、この世界を平和へと導いてほしい。
その後に続く言葉が、魔王の力が世界をケガシテいる間は、元の世界に帰る送還の魔法陣が使えないとの事。
かくして、異世界に誘拐された私たちは、魔王を倒さないと元の世界に帰れない事になったというわけだ。
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