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神風の言葉に愛翔の足が止まった。
「愛翔」
「僕は二年生だ。羽瑠と一緒に授業は受けれないよ」
「何言ってるんだよ」
「僕はここに残る。みんな、もう二度と僕に関わらないでと言ったはずだ。羽瑠、さよなら」
さよなら…!?
「なにいってんの?」
愛翔は俺の手を払い退けた。
俺に背を向け、神風の元に行く。
別所も城ヶ崎も、そして広基も、愛翔の背中を呆然と見つめた。
――その日を境に、愛翔は学校に行かなくなった。
愛翔は暗闇の中に…
身を沈めた。
部屋に鍵を掛け、俺や瑠羽が訪ねても一歩も外に出ようとしなかった。
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