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ピンクの口紅を塗り、ぽんぽんとチークを入れる。 「まるでアイドルみたい」 「自分で言うな。けど、驚いたな。羽瑠がこんなに化けるなんて、嘘みたい」 「ていうか、同じ顔してるんだ。自画自賛すんな」 「あのね、羽瑠。真城君を振ってきて」 「真城を振れ?」 「真面目な真城君がメイクした瑠羽を見ればきっと引くよ。おとなしくて可愛い女子を演じなくていいから。今日だけは羽瑠の素を出すことを許可する」 「それ、どういう意味だよ」 「そうすれば、間違いなく嫌われるからね」 「はいはい」 本当は真城とディズニーランドに行きたい癖に。相変わらず素直じゃないんだから。
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