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コンコンとドアを叩く。
「愛翔、おはよう。学校行かないの?」
室内はシーンとしてる。
「愛翔、ちゃんと朝ご飯食べないとダメだよ。また夜来るからな」
俺達は愛翔の部屋から離れ、玄関で靴を履いた。
「ありがとうな。実は今週の土日藍里は福岡でコンサートなんだ。俺は北海道でバラエティー番組のロケ。今までは愛翔が一人で留守番していたんだけど、心配で…。一応祐や美羽にも頼んでるんだけど、羽瑠と瑠羽ちゃんにも頼めるかな?」
「はい」
土曜日は真城と瑠羽の初デート。俺がここに泊まればいい。
「俺、ここに泊まってもいいですか?」
「いいけど、愛翔は部屋から出てくるかどうか。羽瑠、頼めるか?」
「はい。俺と二人きりなら、愛翔も部屋から出てくるかも知れません」
「そうだな。羽瑠、宜しく頼む。和室に布団用意しとくよ」
「はい」
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