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城ヶ崎とワイワイ騒いでいると、真城が俺の手を握った。
マジですか。
ひとみと初めてのデートなのに、手を繋いだ相手が真城だなんて。
「ヒュウヒュウ、龍見せつけんなよ」
別所が指笛を鳴らし、俺達を冷やかす。
「…真城君、恥ずかしいよ」
「恥ずかしがらなくてもいいよ。こうでもしないと、嵐や良矢が瑠羽ちゃんに手を出しかねないからさ」
…っ、あいつらが瑠羽に?
いや、俺だよ。
俺、あいつらに襲われちゃうのか!?
俺のハジメテをヤンキーのあいつらに奪われるくらいなら、優等生で爽やかな真城の方が…
って、何でやねん。
何で俺の選択肢が、男なんだよ。
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