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【瑠羽Side】
愛翔が部屋から出てきた。
何日も引きこもりだった愛翔。暗いイメージしかなかったが、愛翔はいつもと変わらず爽やかだった。
「…愛翔。よっ!お前髭生えてねぇな。今まで何してたんだよ」
「今まで?勉強だよ。みんなに遅れたくないから、一日の授業通り、家で予習してるんだ」
「授業通り?まじで?」
「うん」
さすが愛翔だな。
勉強が苦手でも、志が違う。もし羽瑠なら、間違いなく昼まで寝て昼からはゲーム三昧だ。
「父さんが無理いってごめん。羽瑠に僕のこと頼んだんだろう」
「うん」
「無理しなくていいのに」
「無理なんかしてねぇよ。愛翔は俺の兄貴みたいなもんだから」
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