禁断の扉

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「愛翔…」 「今両親と話し合える状態じゃない。僕が何か言うと、学校に乗り込み兼ねない。だからもう暫く両親とは距離をおきたい」 「まだ引きこもる気?」 「僕は羽瑠みたいに要領よくないから。上手く嘘を吐いたり、説明出来ない」 「俺が藍里さんや翼さんに話すよ。だから引きこもるのだけはよせ」 愛翔との話は平行線。 途中母が食事を差し入れてくれたが、愛翔は私の母を避けるように部屋に入る。 「羽瑠、どう?」 母は昼にはデミグラスソースがたっぷりかかったオムライスやサラダを差し入れてくれ、夜には愛翔の好きなハンバーグとエビフライ、ポテトサラダ。ハンバーグにはお子様ランチみたいに手作りの旗を立てて、差し入れてくれた。 ていうか、もう高校生なんだから。旗はいらないよ。
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