85人が本棚に入れています
本棚に追加
結局、お風呂には入らず、和室に布団を敷く。愛翔は部屋から自分の布団を持って来て、隣に敷いた。
愛翔と私は幼なじみ。
羽瑠と三人で川の字で寝たことは数えきれないくらいある。
いつも真ん中が羽瑠。
だから意識したこともなかった。
今夜は真ん中に羽瑠がいない。
二つ並ぶ布団。
ピッタリ引っ付いた布団。
カーッと体が熱くなり、急にドキドキしてきた。私変だ。ここに来て、ずっと変だ。
男装し羽瑠の振りをしているのに、羽瑠と愛翔がそんな関係だと思うと、私が実は瑠羽で正真正銘オンナなんだって、白状した方がいいのか迷う。
愛翔はすでに入浴を終え黒のスウェットスーツだ。
「羽瑠、僕のパジャマでよければ貸すよ」
目の前に差し出された男物のパジャマ。
愛翔の目の前で着替えられないよ。
最初のコメントを投稿しよう!