禁断の扉

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俺は折角、ひとみと初デートなんだよ。 ヤンキーなんかに、邪魔させない。 「三星工業高校ですか?瑠羽のお兄さんも三星なんだよね」 「お兄さん?」 「瑠羽には双子のお兄さんがいるの。三星工業高校の幸田羽瑠さん。瑠羽とそっくりなんだよ」 「羽瑠の妹!?マジかよ。羽瑠と似てるなって思ったけど、本当に兄弟なのか?」 別所が俺に顔を近付けた。 うわ、近い、近い。 そんなに顔を近付けたら、唇が触れちゃうだろ。 「良矢、瑠羽ちゃんにそれ以上近付くな」 真城が別所の肩を掴む。 別所がスッと俺から離れた。 「羽瑠にこんな可愛い双子の妹がいるとはな。しかも、マルティーヌ女学院だなんて、超才女。あの羽瑠と双子だなんて信じらんねーな」 あの、とはなんだ。
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