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◇
午後、城ヶ崎からメールが入る。
私達は自室で着替えたものの、まだ本来の姿には戻っていない。
「ていうか、羽瑠。鼾とかお尻ポリポリとか、愛翔の前でやめてよね」
「は?爆睡してんのに知らねぇよ」
「下品なんだよ」
「瑠羽の真似をしただけだ」
「私の何処が下品なのよ」
「全部だよ。この俺が白龍連合に入るなんて、あり得ねーから」
「仕方ないでしょう。私今からドン引き行くからね。羽瑠は愛翔と留守番してて」
「ドン引き!?」
「日曜日は三人がバイトしてるみたいなの。あの三人のこと、もっと知りたいんだ」
「騙して咬風―KAMIKAZE―に差し出すのにか」
騙す…
好きで友達を騙すわけじゃない。
どうすれば愛翔を救えるのか。
どうすれば三人を救えるのか。
私にはその答えを、まだ見つけられずにいた。
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