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「良矢…何をする気だ」
「今年兄貴の一周忌も過ぎた。俺は神風中や加担した奴らに詫びて欲しいだけだ。罪を認め、あの事故の真相を警察に話し、罪を償って欲しいだけだ」
「神風の兄さんはもう暴走族を引退してるんだろう」
「ああ、兄貴は死んだのに、なに食わぬ顔で生きてるよ。咬風を潰せばヤツは必ず姿を現す」
別所は鋭い眼差しを私に向けた。
白龍連合の目的…
それを知ってしまった私は、神風の言葉を思い出す。
『白龍連合を誘き寄せろ』
…許せない。
でも、愛翔を守るためには…。
「俺が間に立つ。暴力ではなく話し合いで解決しよう」
「話し合い?バカバカしい。羽瑠、気は確かか?咬風にそんなことは通用しねぇよ」
「神風は男が好きなんだ。愛翔の手を借りれば、神風の兄をアジトに呼び出せるかも。それならいいだろう」
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