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「お嬢様事件簿、DVD借りて観たよ。すっごく面白かった。瑠羽ちゃんはお父様似かな?女装綺麗だよね」
「女装!?」
バレてんの?
「お父様の女装だよ。女性にしか見えない。超人気の女装モデルだったみたいだね」
ゲッ…!?
そうなのか。
父は昔を語りたがらない。昔から俳優だと思ってた。これは瑠羽には言えないな。
「私の父なんて、真城君のお父様に比べたら、鼻くそみたいなもの。真城corporationの御曹司と私なんて釣り合わないわ」
ヤバい、つい鼻くそだなんて。ちょっと下品だったかな。
ま、いっか。
スッと真城の手が伸び、私の手を握る。
「御曹司にも色々悩みがあるんだよ。自分の生き方を自由に決められない。お嬢様事件簿のように、色んな人に変装出来たら、違う人生が歩めるのにね」
「あはは、アレは映像の世界。変装なんて簡単には出来ないよ」
ていうか、今、してます。
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