80人が本棚に入れています
本棚に追加
時計に視線を向ける。
時計の針は午前零時を指している。隣室のドアが開閉する音がした。
愛翔が部屋を出たんだ。
ということは、計画通り神風が一人で階下に姿を現したことになる。
五分もあれば、ケリはつく。
別所なら、神風を拉致出来るはず。
時計を見つめることしか出来ない私。カチカチと鳴る秒針が時限爆弾のカウントに思えた。
神風を拉致し、四人でアジトに向かう。これが私達の計画。
愛翔も咬風―KAMIKAZE―のアジトに乗り込むと言って譲らなかったから。
――ガチャンと玄関が開いた。羽瑠が施錠せず、外出したみたいだ。
誰かの靴音が室内に響く。
羽瑠が恐れをなし、引き返したのか?それとも作戦は失敗…。
家に乗り込んで来たのは…
血に餓えた神風…!?
最初のコメントを投稿しよう!