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「どうやって神風を拉致するんだよ。そんなこと簡単にできねぇだろ。神風の側には常に情念と刃芝がいる」
「深夜二十三時五十分、良矢が私を迎えに来る。愛翔は神風が一人で迎えに来る」
「一人で?」
「愛翔が『二人きりで話がしたい』と神風に言ったんだ」
「罠を仕掛けたのか。本当に一人で来るとは思えねぇよ」
「きっと来るよ。神風は愛翔がお気に入りだからね。愛翔に誘われたら、きっと来る」
「そこを良矢と…」
「神風の兄を呼び出し、あとは白龍連合の仲間と共に、咬風―KAMIKAZE―のアジトへ乗り込む」
「瑠羽、無謀だよ。無謀過ぎる」
「全て羽瑠に教えたからね。あとは羽瑠の判断に任せるよ」
「…瑠羽」
私は手筈を全て羽瑠に教えた。自分達の計画がもしも失敗したら…
愛翔や白龍連合の仲間を、危険に晒すわけにはいかないから。
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