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深夜零時ちょうど、マンションの前に一台のバイクが停まった。
神風…?
周辺に他のバイクは見当たらない。
本当に一人で来たのか?
僕の携帯がバイブ音を鳴らす。暗闇で不気味に唸る悪魔のように。
「もしもし」
『愛翔か。約束通り一人で迎えに来た。降りてこい』
「わかった。すぐ行く」
僕はジャンパーのポケットに机の上にあったカッターナイフを忍ばせた。
もしも神風達が、瑠羽に危害を加えたら、その時は僕が瑠羽を守る。
瑠羽は僕の大切な人。
傷付けることは、許さない。
意を決して部屋を出る。
エレベーターに乗り込み、一階のエントランスに降りた。
エントランスに降りると、神風が僕を待っていた。
薄気味悪い笑みを浮かべ、僕にヘルメットを差し出した。
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